現代の「メインフレームコンピュータ」を支えるエミュレータ(4)「コンソール装置のエミュレータ」

By 岡田 - Posted: 2016/09/17 Last updated: 2016/10/05 - Leave a Comment
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メインフレームコンピュータにはコンソール装置が必須です。

ハード的なコンソールとソフト的なコンソール

IPL後、「NIP処理の状態を表示・操作」したり、「OS,JES(JSS)等が出力するメッセージを表示・操作」します。

上記の二つはCPUにとっては同じコンソールでも意味合いが違います

・NIP処理メッセージを表示・操作する・・・ハード的なコンソール
 IPL時はOSが起動するための確認、準備をします。IO装置の確認。PAGE,SWAPボリュームの確認など

・OS,JES(JSS)等が出力するメッセージを表示・操作する・・・ソフト的なコンソール

ソフト的なコンソールはOSのシステムパラメタ(VOS3の場合JDECCDパラメタなど)で指定した装置に対して表示・操作しますが、ハード的なコンソールはOSが起動する前のため、別のパラメタで指定します。
VOS3の場合、IPLオプションでコンソールのアドレスを指定します。複数指定することも可能で、障害等でコンソールが使えない場合、後述しているアドレスのコンソール装置を順次チェックしていきます。

コンソール装置のエミュレータ登場の背景

論理資源分割(PR/SM、PRMF)が可能になってから、一つの物理CPUで複数のOS(LPAR)が起動できるようになりました。
cdsv1

しかし、各OSにそれぞれ各OS専用のコンソールが必要なため、コンソールをエミュレートする装置の必要性が出てきました

そこで開発されたのがコンソール装置のエミュレータです
ここでは、日立のコンソール装置のエミュレータ「コンソールデバイスサーバ(CDSV)」について説明します。

コンソールデバイスサーバの機能

cdsv2

コンソールデバイスサーバ(CDSV)には1つの装置につき、最大4つのディスプレイ装置(CRT)が接続可能です。
(上図では、1つのディスプレイ装置でLPAR1,LPAR2,LAPR3の計3つのコンソール画面(ウィンドウ画面)を表示させています)

コンソール画面はWINDOWSのように窓表示になっており、同時に4つのコンソール画面の表示が可能です。
操作する場合は、クリックして、ウィンドウをアクティブにした(対話権を得た)上でコマンドを入力します。
1つの画面には最大16LPARのコンソールを設定する事が可能です。CDSV装置1台では最大32LPARのコンソールを設定できたと記憶しています

CDSV登場前までは、コンソール装置の接続チャネルは専用チャネルでしか接続できませんでしたが、CDSVでは事前にチャネル毎にLPAR番号を設定しておく事でACONARC,ESCONなど共用可能なチャネルで接続できるようになりました

接続されるチャネルの設定、各画面の設定は「CDSV設定指示書」にて行います

CDSVの遷移

CDSVが登場した頃、日立のメインフレームコンピュータAP8000が登場した頃でした。
AP8000はIBMと日立の共同開発のコンピュータということもあったのでしょう。CDSVが登場時のOSはOS/2でした。

その後、IBMとの共同開発が解消され、CDSVのOSはwindowsベースに変更されています。

詳細はこちら日立の大型汎用コンピュータAP8000にIBMあり
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