「GWX問題」に思う。OSのバージョンアップは誰のため?

By 岡田 - Posted: 2016/07/05 Last updated: 2016/07/05 - Leave a Comment
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私は日立のメーカーSEとしてVOS3のOSバージョンアップに関わってきました
VOS3/ES1から始まり、AS→FS→LS→USと、、

同じシステムに対して(多いときは)年に一回の頻度でバージョンアップを行いました
バージョンアップの目的は、主としてOSの新機能を使いたい場合、新しいコンピュータシステム(ハードウェア)を使いたく、やむを得ずサポートバージョンにアップするなどさまざまです
(時々、OSに近い基本ソフト(統合利用者管理機能:旧名TRUST,RACF)のセキュリティ強化という大仕事もありました


しかしOSバージョンアップで今まで出来ていた仕事(業務)が出来なくなるのでは困ります。事前に業務が動くことを利用者(顧客)側で確証するのがアップの最低条件です

段取りは以下の流れです
1)現行OSから新OSの違いをまとめ、顧客に事前説明・問い合わせに対応。新OSに対する不安を払拭する
2)業務確認が必要なものは事前に別のシステムでテストする
3)本番システムをOSバージョンアップする


問題はコンピュータの中の処理ではなくて、人間との接点(利用者側のインターフェイス)が変わる事だと思います
VOS3ではJCL,TSS(TSO),各種の出力メッセージ,コンソール画面など、、

利用者側のインターフェイスを変えないように、現代のメインフレームコンピュータシステムではさまざまなエミュレーション(擬似)環境が支えています

・CPUのエミュレーション:資源論理分割(PR/SM,PRMF)
・磁気ディスクのエミューレーション:装置タイプ互換機能
・磁気テープのエミュレーション:仮想テープライブラリ(VT、DMFVTLS)
・端末エミュレータ など


私は時々、コンピュータの接点(利用者インターフェイス)を”空港”としてイメージする事があります(家庭のパソコンは国際空港です)
人間がほしい情報を空港で依頼したり、受け取ったり、、
その先にあるのはコンピュータの”ゼロとイチ”の世界です。
人間が欲しい情報をコンピュータが人間の指示に従って、”ゼロとイチ”で組み立てて到着ロビーで利用者に渡すという感覚です。

空港から先、コンピュータがどのような方法でゼロとイチを得るかはコンピュータシステムにお任せです。


どのプラットフォームのオペレーティングシステムにおいても同じことと思います。利用者が人間である限り、、


今の時代、家庭にあるパソコンはインターネットに接続されているのがほぼ標準のためウィルス対策などの水際対策が必要になります。まるで入国管理のようです。
自宅にいながらインターネットを通じて様々な情報を得られるのです。ネットサーフィンという言葉もあながち間違いではありません


OSバージョンアップの際、利用者が新バージョンの確認を出来なかったり、利用者側のインターフェイスが変わったらどう思うでしょうか。利用者の承認が無いOSバージョンアップは正しいことではないと考えます。

新バージョンを作った側の思いが必ずしも利用者には伝わらない。
コンピュータの使い方が人によって違うから
特に、パソコンはPERSONAL COMPUTER(個人のコンピュータ)です。個人の利用なので、千差万別です


空港の受付カウンターや搭乗手続きが利用者に知らされずに変わったらどう思うでしょうか?
実際の空港でも緊急工事等で時々ありますが、その際は必ず「誘導員」や最低でも張り紙がされています

コンピュータシステムに関わる者としてこれからも利用者側の使いやすいシステムを追求していきたいです


最後に、、
上記の事はスマートフォン、タブレットも同じです。
私は水際対策を欠かさないようにしています
また、スマートフォン、タブレットはOSバージョンアップをしてしまうと後戻りできないことが多いので特に注意です
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