VOS3のシステムで磁気テープのデータをそのままDISKに保管する方法

By 岡田 - Posted: 2013/10/12 Last updated: 2013/10/22 - Leave a Comment
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VOS3には磁気テープを仮想的に管理するソフトウェアとして「DMFVTLS」があります。

このソフトウェアは元来、既に存在していた磁気テープライブラリ装置(カートリッジ磁気テープを図書館の書庫のように装置内に管理する機器)をシステム上に仮想に作り(以下仮想テープライブラリ)、仮想テープライブラリで管理するディスク上に磁気テープのフォーマットを管理しようという目的で作成されました。

しかし、DMFVTLSが登場した事で、VOS3システムで磁気テープの管理方法の将来像が描けるようになりました。

VOS3のソフトウェアやSUT(IBMのPTF相当)を依頼した時、DMFVTLS登場以前はカートリッジ磁気テープとフロッピーディスクでの提供でしたが、それが現在ではカートリッジ磁気テープとCDーROMでの提供となっています

CDーROMには磁気テープのデータフォーマットがそのまま格納されています

*CDーROMにて提供されるようになり、かなりの時間が経過していますが、今まで顧客(サイト)側でCDーROMに焼けるデータフォーマットを作成する事ができませんでした。


本題に戻します


主題の件ですが、DMFVTLSの09ー00から追加された機能「CDーROM出荷媒体の仮想テープデータセット作成機能」を使う事で実現可能です

この機能は、マニュアル「DMFVTLS 解説運用編」の付録に記載があります

プログラム名としてはJBMXCDUTとなります。

このプログラム使うと、メインフレーム上で、磁気テープのテープの内容(注1)(単一データセットでも複数データセットでも対応可能)をftpなどでバイナリ転送できる形式に変更が可能です。

このデータをパソコンにバイナリ転送後、CDーROMに焼く事が可能です。

注1:マニュアルでは、仮想テープをJBMXCDUTにてデータ形式の変換を行い、バイナリ転送が可能なデータセットを作成するとの記載です。実テープからの変換が可能か否かについては未確認です。

逆を言うと、JBMXCDUTにて変換をした状態でそのままディスクに保管する事が可能ですし、メインフレームのディスク領域が足りなくなってきたら、バイナリ転送をしてパソコンで保管する事も可能であると考える事ができます

そして、この機能で、私にはもうひとつ大きな事ができると考えました

それは、「システムボリュームのバックアップテープをJBMXCDUTにて変換、管理する」という事です。

VOS3に限らず、システム変更作業を行う場合、避けて通れないのが、システムボリュームのバックアップ作業です。
このバックアップ作業の出力先はカートリッジ磁気テープ(実テープ)がほとんどです。

システムボリュームに障害が発生した時、他のシステムを起動して障害が発生したシステムを復旧する作業になりますが、ここで必要になるのが最新のシステムボリュームバックアップテープだからです

この”他システム”と言うのが、VOS3の場合、スタータOS(SOS)を使うのが一般的なのです。スタータOSがVOS3システムを作成するために提供されるOSだからです。

そのため、現在、VOS3を注文すると、同時に提供されるスタータOSにはDMFVTLSの機能軽量版がついています。

JBMXCDUTを使うと、システムボリュームバックアップ作業の時間が短縮できます。

そして、JBMXCDUTでシステムボリュームバックアップを磁気ディスクに保管することで、従来依存していた磁気テープ機器や磁気テープ媒体に障害が発生していても対応が出来ることが可能となったのです。

磁気テープの媒体不良を考慮して、バックアップを正と副と言った複数媒体に取得するサイトもありましたが、磁気テープ機器(制御装置と駆動装置)の障害には、システム構成を厚くするなどの対応でしか対処できなかった。

そう言ったことを考えると、JBMXCDUTは画期的な機能と判断していただけるのではと思います


注意事項としては、JBMXCDUTで変換されるデータフォーマットはDMFVTLSだけの規格です。他社を含めた統一規格ではございませんのでご注意下さい

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補足です

2004年の事ですが、JEITAが主体となり、各社間のデータ交換の汎用フォーマットを作り、データ交換ユティリティが出来ました。

この機能はOSのユティリティとしてVOS3/LS 05ー00より搭載されていますが、VOS3/FS及びVOS3/LS 04以前のバージョンでも個別にインストールをする事が可能です。

ただし、このユティリティは一度に1つのデータセットしか処理できないという制限があります。
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