「外字」を永久に必要とする社会、、

By 岡田 - Posted: 2013/07/16 Last updated: 2013/07/27 - Leave a Comment
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コンピュータの世界で言う「外字」とは、漢字コード表(JIS第一水準、第二水準他)に含まれない文字=標準以外の文字→外字です

漢字コード表(JIS第一水準他)を決めたのはシステム側の都合です。
異なるOSで漢字データを使う場合、同じコードで同じ漢字文字が出ないと都合が悪いからです。

そこで、世の中にある漢字から使用頻度の高さや、ギリシャ文字、罫線といった特別な文字に共通のコードを割り振りました。


でも、、どうして「外字」が必要なのか、、

それは、日本で扱われている漢字の数が判らない事
(ネットで約5万字と書かれているのを確認しましたが、2007年の情報でした)
そして、日々新しい漢字(漢字の異字体)が作られる可能性を秘めている事にあります。


1)日本で扱われている漢字の数が判らない
日本の漢字の数を調べることが出来たら、ノーベル賞ものかもしれません
それだけ、調査は大変です

一番調査が難しいのは、やはり「外字」です。JISには含まれていませんので、、

日本で最も外字が集まる場所、、私は役所だと思っています。

役所には戸籍情報が保存されています。
役所が管轄している住民情報を保存しているからです。その中に外字で管理されている方がおられるからです。

例えば、「はしご高」や「たつ(立)崎」、くさなぎさんの「なぎ(弓(前/刀)」などです

外字データは役所内でしか意味をなしません。外字管理をされている氏名を持たれている方が転居される場合、外字管理も変更になります。

転居先で既に登録がされている外字であればそれを当てますが、登録されていない場合、新しく外字コードを割り当てて、転居元からもらった情報で外字を作成する必要があります。

それが、全ての役所(区役所、市役所、町役場、村役場)約1700箇所もあるのです。

近年では住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)が出来たので、ここに外字のデータが揃っているかもしれませんが、、


2)日々新しい漢字(漢字の異字体)が作られる可能性を秘めている

赤ちゃんが生まれると、最初に行うのが「出生届」です。
ここで、外字が登録される可能性があります。

出生届に書かれている赤ちゃんの名前は手書きで申請します。この時、役所の職員は書かれている文字が標準漢字なのか、外字(異字体)かを判断して、必要であれば新しく外字を作成します。

自分の名前が外字として登録されていることを長年の間気づかれない方もおられるようです
(ご自身の婚姻届を提出した時に気づかれるケースもあるとか、、)


役所のコンピュータシステムを長年支えてきたのは、メインフレームです。
現在では、コスト削減などの理由でサーバにダウンサイジングする自治体が進んでいるようですが、、

人が生まれ続ける限り、外字環境は永久に不滅です

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外字について補足いたします。

経済産業省とIPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が上記で書いている住民基本台帳ネットワークの運用を考慮して、全国の役所でバラバラに管理されていた外字を統一しようと、IPAがフォント(IPAフォント)を無償公開しました。
そして、この経済産業省がIPAフォントをベースとした文字情報の環境整備の案件を日立が落札をして、管理ソフトと公共機関向けの電子字典を開発。現在550を超える自治体に導入され統一の方向に向かっています。

現在、電子字典に登録されている漢字数は外字を含めて約7万字だそうです
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