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2009年のメインフレームの立ち位置

メインフレームがなくなるか、なくならないか、の議論を考えてみました。
まず、IBMのコミットメントIBMメインフレーム憲章 [1]で当面、IBMはメインフレームを続けていくのでしょう。

需要

少し古いがメインフレーム終焉の嘘 [2]という記事があります。東京海上日動システムズ株式会社 常務取締役 島田洋之氏の談話形式なので、ちょっと要約してみます。
  • zシリーズの場合は、オープン系を含めた包括的なソリューションが提供されている
  • 長期間にわたって大量のデータを保存し続けなければいけない場合は割安
  • システム化を実現するための手段は多様化してきています。その中でメインフレームもひとつの実現手段・基盤と考えている
  • ひとつの基盤の中で閉じているので、セキュリティ、データの管理がラク
  • 何かあったときにプロセスを再現しなくちゃいけない、ログを統合的に扱うことは重要
  • 上位互換性を保障しないオープン系における「サポート切れ・バージョンアップ」対応には結構悩まされている。オープン系のシステムの規模が小さいから大問題にならないだけ
もうひとつ、メインフレームからx86サーバへの移行は本当に正しいのか [3]という記事がある。要約すると、
  • メインフレームは高価に見えるが、仕事に必要なものはすでにある。x86サーバーは最低限のものしかなく、すべてこれから買い揃えていかねばならない。単純な比較は誤り。
  • メインフレームはタイプの違う複数の仕事ができる。その結果、サーバー台数の削減、電気代、管理のしやすさといったTCOでは絶大な力を発揮する。
  • セキュリティと信頼性に劣る」コンピューティングモデルを採用することは長期的なコスト削減につながらない
  • 購入時に描いていた構想は、分散コンピューティングといういまや破綻したモデルではないか。オープン系のすべてのサーバーが個々にピーク時にそなえた余剰キャパシティをもてあましているはずだ
無理にメインフレームの肩をもたずとも、IBMにソリューションの見積もりを出させて比べるといったことが必要なようだ。

供給

これはもっと古いですが、「メインフレーム技術者が足りない」 [4]。定年した年寄りを安く再雇用すればなんとなかなるだろう、と企業側は思っていたのですが、当人達は「しんどいし、いまさら若造に使われるなんてまっぴら」だったということです。探したっていないものはいない。ましてや、安い給料じゃーね。
しかも、このサイトの存在意義のひとつですが基礎からきっちり積み重ねていないと、わからないのがメインフレーム。

錯覚

メインフレームは金がかかるからなくすべきだ、とか、ノスタルジーを感じている人間を排除するべきだ、とかは、上の話からすると的外れといわざるを得ないでしょう。
今や数百メガのメモリーで動くメインフレームは「ライトOS」とかいわれたりもしてます。Windows7が最低、1GBメモリーという話からすると、あながち笑い話でもありません。z/OS上では、Javaが稼動するのですからメインフレーム=COBOLというステレオタイプな話も止めて欲しいですね。