ホワイトボックスとブラックボックス

By 高尾 - Posted: 2009/01/08 Last updated: 2009/01/29 - Leave a Comment
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オープン系とメインフレーム系で大きく違う文化が、これだと思います。
メインフレーム系は基本的に一社でハードウェア、オペレーティングシステム、ミドルウェアを提供し、システムとします。これはメーカーに相談すれば、わからないことはない、という文化を育成してきました。非常に高価な投資であったこともあり、ビジネスとしてみてもメーカー側も期待に答えざるを得ない面がありました。メインフレーム系の障害対応報告会などで、ミドルウェアの内部エラーの克明な説明をお聞きになられた方も多いでしょう。

一方、オープン系はその名のとおり、規格を基準として様々な会社が提供するパーツを組み合わせてシステムとします。それゆえ、中身がどうだという議論には至りにくく、規格どおりか、固有の動きから内部を類推する以上の議論には進めません。「相性」という言葉で済ませることもよくあります。
しかも、メインフレームに比べるとトレース、ログ機能が大幅に落ちることも障害分析を困難にしています。障害でも原因がはっきりしないままで終わらせるしかないものが少なくありません。

メインフレームの文化で育ってきたお客さんの中には、オープン系のアプローチがルーズに見える方もおられるようです。しかし、システムの金額や経済性などを考えると「そういうブラックボックスなのだ」と考えるしかないと思われます。汎用機やミニコンの時代はメーカーがハードウェアからOSまですべてを提供する方式でした。オープン系はおのおのの専業メーカーが競い合って出した製品を組み合わせることで提供されます。
過大な期待をオープン系システムに求めることは、たとえインテグレータが大丈夫と言ったとしても、無理なところがあります。

だからといって、最初から障害を解決する努力をほとんどせずに、なんでも「わからない、仕方ない」で済ませることも極端です。設定ミス、運用ミスであることもあるのですから。

筆者のようにオープン系、メインフレーム系の保守を経験してきた人間からすると、障害の解決(ソリューション)についてはオープン系のほうが、より大人の判断を求められることが多いように感じています。
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