05.2ダンプの書き出しとトレースの記録(SNAPとGTRACE)

By kamii - Last updated: 金曜日, 11月 21, 2008

プログラム(リージョン)のダンプを取得するにはDUMPオプション指定のABENDマクロを発行する方法があります。しかしABENDマクロではプログラムの実行はそこで終わってしまいます。プログラムを終わらせずにダンプを取るには自らストレージの内容を編集してデータセット(SYSOUT)に書き出すこともできますが、SNAPサービスを使えば簡単にダンプを取ることができます。またダンプはエラーが起きた時点でのスポットな診断情報ですが、エラーの内容によっては、プログラムの動きやデータの変化を時系列に記録したい場合があります。これはトレースと呼ばれます。トレースもGTRACEマクロで簡単に記録することができます。


プログラムの状態やストレージの内容をダンプする

SNAPマクロはストレージ・ダンプを取得します。ダンプリストはDCBパラメーターで指定したDD文で定義したデータセットに書き込まれます。サンプルではDD名SNAPDUMPとしていますが任意の名前でかまいません。SNAPマクロ発行前に出力先データセットはあらかじめOPENしておかなければなりません。ダンプの出力が終わったらCLOSEします。DCBはサンプルのように定義します。サンプルでは各マクロ命令のエラーをチェックしていませんが、必要に応じてエラー処理を組み込みます。

1番目のサンプルは自分のプログラム領域をダンプする例です。ただしGETMAINした領域はダンプされません。GETMAINした領域のダンプが必要な場合は、PDATAパラメーターにSPLSを追加します。
2番目のサンプルは自分のプログラム領域を含めリージョン全体をダンプする例です。OSのコントロールブロックはフォーマットされるだけでなく、割り当てられている領域自体も出力されます。SDATAおよびPDATAパラメーターはMVSの例です。MSPとVOS3では若干異なるのでマニュアルで確認して下さい。
3番目のサンプルは指定したストレージ領域をダンプする例です。ダンプしたい領域の開始および終了アドレスを指定しています。
4番目のサンプルも指定したストレージ領域をダンプする例です。ダンプしたい領域の開始および終了アドレスをパラメーターではなく、リストで指定しています。リストはダンプしたい領域の開始・終了アドレスのペアーを複数個並べたものです。(ラベルSTORLIST)この例では3つの領域をダンプするので開始・終了アドレス×3で6ワードを使います。SNAPルーチンが最後のエントリーを判別するため、最終エントリーの終了アドレスの先頭ビットを1に設定します。MVSではSTRHDRパラメーターでダンプする領域に対応する見出し文字列を指定することもできます。見出しは1バイトの長さ+タイトル文字列で構成されます。

OSのスーパーバイザー・ルーチンや出口ルーチンなどでダンプを取る場合は、SNAPマクロではなく、SDUMPマクロを使いSYS1.DUMPnnデータセットにSVCダンプを書き出します。システムプログラムであっても起動JCLがあればDD文が定義できますから、SNAPマクロは利用されます。しかしOS出口ルーチンのように不特定の空間で動作するものやシステム空間で動作するものはDD文を定義できませんので、SDUMPサービスによるSVCダンプが使われます。SDUMPマクロはAPF許可プログラムやスーパーバイザーモードのプログラムでなければ利用できません。


GTFにトレースレコードを書き込む

GTRACEマクロはGTFトレースデータセットに、ユーザートレースレコードを書き込みます。OPENもCLOSEもDCBも必要ありませんし、ある意味QSAMより簡単です。書き込み可能なデータの長さはOSによって異なります。(サンプルコードを見て下さい)VOS3では正式なマクロ名はETRACEですが、GTRACEでも利用できます。

トレースレコードを書き込むにはEID(EVENT ID)を決める必要があります。ユーザープログラムでは0?1023が指定できます。特に規約などがなければ1023でいいでしょう。FIDと言う、レコードを編集するときの識別番号(編集するプログラムを決める識別子)もありますが省略してかまいません。(FID=0とする)この場合IPCSやPRDMPでフォーマットする際、レコード内容はダンプ形式に編集されます。文字で構成されたレコードなら、わざわざOSのユーティリティでフォーマットしなくても、GENERでSYSOUTにコピーしても判別することができます。
正しく書き込めればGR15に復帰コード0が返ります。復帰コード4はGTFが起動されていないことを示します。8以上は基本的にパラメーターエラーです。復帰コードが32の場合、書き込むデータがページアウトされていたことを示します。これを防止するにはパラメーターPAGEIN=YESを指定します。(MVSとVOS3のみ)トレースデータ領域がページアウトされていた場合、ページインして書き込めるまでリトライします。絶対にロストしたくないレコードならPAGEIN=YESを指定します。よほどページングがヘビーなシステムでなければGTRACEを発行する前に書き込むデータを作るか触るかしておけば大丈夫でしょうが、気になる方は指定して下さい。マクロの展開形を見ればわかりますが、復帰コードが32ならデータ領域を一旦参照して(ページインされる)から書き込みをリトライします。

GTFにレコードを書くのは実は簡単です。MC命令で直接書き込むことができます。(実際はプログラム割込み:モニターイベントを起こし、割込みハンドラー経由でGTF空間にトレース書き込みを依頼する)わざわざGTRACEマクロを使わなくても直接CPU命令で行ってもかまいません。2番目のサンプルがGTRACEを使わず直接命令で行うものです。問題プログラム状態で利用できます。MVSではGTRACEマクロはAPF許可プログラム用のAPIマニュアルに記載されていますが、実際はAPF許可は不要です。
GTFの起動方法は以下にサンプルを示します。USR=3FFの3FFはEID=1023の16進数指定です。GTFに関してはマニュアルあるいはGTFトレースの採取とフォーマットを参照して下さい。

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08.REXX自身の制御

By takao - Last updated: 金曜日, 11月 21, 2008
今回は、REXX自身への命令について書いてみます。

DROP

後ろに記述した変数を「なかったもの」にしてくれます。大きな配列などを使った後「メモリーが心配だなぁ。」と思ったらやっておきましょう。

INTERPRET

後ろに続く文字列をREXXコマンドとして処理します。

NUMERIC

NUMERIC DIGITS 式

この指定は、数値計算の桁数を指定します。とてもありがたい機能で、電卓だとすぐにべき乗表示になるところをメモリーの許す限り、整数演算してくれます。

NUMERIC FORM

これは、キーワードだけでNUMERIC FORM SCIENTIFIC,またはNUMERIC FORM ENGINEERINGを指定します。ENGINEERINGは、「10の累乗が必ず3の倍数になる」形式だそうです。

NUMERIC FUZZ 式

式の桁だけ数値比較で桁を無視します。

OPTIONS

この指定はプログラムの最初にしましょう。
OPTIONS ETMODEと指定すると、文字列やコメントがDBCSを含むという処理をします。逆にDBCS文字列かどうかを無視する場合、OPTIONS NOETMODEと指定します。
OPTONS EXMODEは、命令、演算子、関数においてDBCS文字列として処理します。OPTIONS NOEXMODEとすると、すべてをバイト単位で処理します。

TRACE

デバッグのトレースです。後ろには、
All – すべてを実行前にトレース
Commands – コマンドを実行前にトレース
Error – 実行の結果、エラーを起こしたコマンドについて表示
Failure – 障害発生したコマンドがあれば、表示
Intermediates – 式の結果、中間結果、置換された名前なども表示
Labels – 実行中、通過したラベルをトレース
Normal – 負の戻りコードだけを出力(これがデフォルト)
Results – すべての式の評価結果を表示します。トレースする際には、これが期待にこたえると思います。
Scan – 実行はせずにトレースするので、シンタックスチェックに近いです。
? – デバッグが対話式になります。

以上で、いわゆるREXXコマンドについてはひととおり説明をしました。
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ロードモジュールの情報を得る(AMBLIST)

By kamii - Last updated: 金曜日, 11月 21, 2008

AMBLISTユーティリティはロードモジュールの属性や内容を編集して出力します。アドレスモード、入口点の位置、リエントラントなのか、APF許可を必要とするか、などのモジュール属性とどのようなモジュール(CSECT)によって構成されているかのマップとクロスリファレンス情報、いつコンパイル(アセンブル)されいつリンケージされたか、どのようなプログラム修正が適用されているか、などの識別レコード情報、さらにロードモジュール内容(命令コードとデータ)を出力することもできます。

AMBLISTユーティリティJCLサンプル

LISTLOADはロードモジュールのマップ情報とレコード内容を出力します。OUTPUTパラメーターでXREFを指定した時は、ロードモジュール属性とマップおよびクロスリファレンス情報を、OUTPUTパラメーターでMODLISTを指定した時は、ロードモジュール属性とレコード内容を編集して出力します。BOTHは両方の出力です。
LISTIDRはロードモジュールのIDRレコードを編集して出力します。モジュールの翻訳日、作成日、適用されているプログラム修正名を知ることができます。
LISTLPAはLPAに展開されているロードモジュールの名前、アドレスと大きさ、入口点をマップしたリストを出力します。

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SMFデータセットのアンロード(IFASMFDP)

By kamii - Last updated: 金曜日, 11月 21, 2008

SMFデータセットのアンロードJCLサンプル

SMFデータセットを順次データセットにアンロードします。SMFデータセット内のすべてのレコードがアンロードされます。TYPE(0:255)
入力元SMFデータセットの内容はクリアーせずにそのまま残します。ACTIVEなSMFデータセットでもアンロードは可能です。日付や時刻でアンロードするレコードを絞り込むこともできます。日付ならMVSではDATE(2008001,2008031)、MSPではDATE(080101,080131)のように制御文に追加します。
MSPではプログラム名はKDKSMFDPとなります。なおVOS3ではまったくJCLが異なりますのでSMSのマニュアルを参照して下さい。


アンロードするレコードを、レコード・タイプで選択し出力先データセットを振り分けることもできます。その場合はOUTDD制御文を複数個定義し、レコード・タイプに対応した出力先DD名を指定します。
サンプルではレコード・タイプ30をWORK.SMFMANX.UNLOAD.REC30へ、レコード・タイプ60番台をWORK.SMFMANX.UNLOAD.REC60へアンロードします。


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ありがたいOSコマンド集(SLIPコマンド)

By kamii - Last updated: 木曜日, 11月 20, 2008

SLIPコマンド設定状況の表示


SLIPコマンド・サンプル集


複数のメモリー範囲にSAトラップを掛ける例

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TSO/TESTコマンドによるデバッグ

By kamii - Last updated: 木曜日, 11月 20, 2008

TSOのTESTコマンドはMVSにおける標準デバッガーです。WindowsやUnixのビジュアル開発ツールのような多機能なデバッガーではありませんが、アセンブラー言語のプログラムのちょっとしたデバッグには結構役に立ちます。レジスターやメモリー領域の表示、ブレークポイントの設定など基本的なデバッグができます。
※TESTコマンドはISPFのコマンドシェル・パネル(オプション6)では実行できません。ネイティブなTSOコマンドプロンプトから実行します。


TESTコマンドを使ってプログラムを起動する

TESTコマンドで実行したいプログラムを、’格納されているロードモジュールライブラリー(メンバー名)’で指定します。起動後、プログラムは入口点(先頭の命令)でブレークした状態になり、TESTのサブコマンド入力待ちになります。


サブコマンド(プログラムを実行する)

GOコマンドはブレークしている場所からプログラムの実行を行います。次のブレークポイントを見つけるか途中でABENDするとそこで停止します。最後の命令を実行するとプログラムは終了します。WHEREコマンドで現在どこでブレークしているかがわかります。ENDコマンドでTESTコマンドを終了します。
プログラムの中でWTOマクロを使っている場合、メッセージはコンソールだけでなくTSO端末にもエコーされます。


サブコマンド(レジスターやメモリー内容を表示する)

LISTMAPは仮想記憶の割り当て状態のサマリーを表示します。プログラム自身がGETMAINしていなくても、TSOおよびTESTコマンドが制御のために割り当てた領域も含まれます。LISTPSWは現在のPSW内容を編集して表示します。

LISTコマンドはレジスターやメモリー領域の内容を表示します。
1Rはレジスター1の内容を、0R:15Rは全てのレジスターの内容を表示します。メモリーの内容はアドレスまたはラベル名で表示できます。アドレスは16進数で指定し末尾に.(ピリオド)を付けます。LENGTHパラメーターで長さを指定できます。省略すると4バイトだけしか表示されません。XCは表示タイプで16進数(HEX)と文字(CHAR)の両方が表示されるダンプ形式です。LENGTHパラメーターに代えてアドレスとアドレスを:(コロン)で繋げば、そのアドレス範囲のメモリー内容を表示できます。メンバー名.CSECT名とすればプログラムの先頭から表示できます。+xxxxのようにプログラムの先頭からの相対アドレスで表示することもできます。この場合は末尾にピリオドは付けません。
ラベル名はソースプログラム内に書いたラベル名です。ラベル名を使う場合はアセンブルおよびバインド(リンクエディット)両方のパラメーターにTESTオプションを指定する必要があります。TESTオプションによってソースプログラム中のラベル名などのシンボル情報がオブジェクトとロードモジュールに出力されます。

アドレスは直接指定の他にレジスターを使った間接アドレスでも指定できます。12R%のようにRの後ろに%を置くと、そのレジスターの内容をアドレスとするメモリーの内容を表示します。


サブコマンド(レジスターやメモリー内容を変更する)

レジスターやメモリーの内容は表示するだけでなく、変更することもできます。もちろん変更できるのは自分のプログラムまたはGETMAINした領域です。割り当てられている領域はLISTMAPコマンドで確認できます。
nR=X’xxxxxxxx’とすれば、n番レジスターに値xxxxxxxxをロードします。+20=はプログラムの先頭からx20バイト離れたアドレス、20EF4.=はx20EF4番地のアドレスのメモリー内容を変更することになります。デバッグ中にレジスターやメモリーの内容を変えてプログラムの動きがどう変わるかを確認することができます。


ブレークポイントの設定

ブレークポイントはATで設定できます。ブレークする場所をラベル名、プログラムの先頭からの相対アドレスで指定できます。Cパラメーターは通過回数カウンター値です。3と指定すれば3回目にそこを通過する時ブレークします。ここでカウンターがリセットされるのでループが続くと、さらに3回目の通過で再びブレークします。つまり3,6,9と3の倍数回目で止まります。2であれば偶数回数目、10であれば10,20,30回目になります。Cパラメーターを使うとループの中にブレークポイントを設定する時、いちいちプログラムが止まらなくなるのでデバッグ効率が上がります。なおブレークは設定できますが、1命令ずつ止めるステップ実行はできないので、必要に応じてブレークポイントを細かく設定します。
ブレークする箇所の後ろに、ブレークと同時に実行するコマンドを指定することもできます。2番目のサンプルではブレークしたら同時にその時点のPSWとレジスター0から15の内容を表示します。

TESTコマンドはブレークする箇所にSVC 97と言う命令(x0A61)を埋め込みます。そのため命令コードやオペランドそのものをデータとして処理しているようなプログラムは正しく動かなくなりますから注意が必要です。

太字箇所が命令オペランドがデータとして参照されているものです。サンプルのようにWAITマクロを書いてアセンブルして見ればよりわかりやすいでしょう。

Filed in S/370アセンブラー講座

05.1プログラムをABENDさせる(ABEND)

By kamii - Last updated: 木曜日, 11月 20, 2008

実行中にデータやパラメーターの誤りを見つけた時、自ら論理の矛盾やデータの不整合がわかった時、プログラム自ら途中で処理を止めて実行を中止することがあります。原因や理由が明確ならばメッセージやログデータによってそれを指摘した上で完了コードを設定して終了することもできます。しかしエラーが起きたことはわかったが、原因や理由はわからない場合、プログラムは自分自身を異常終了させるようOSに要求することができます。アベンドすべきかノーマルエンドすべきかの基準はありませんので、デザイナーが自由に決められます。わからなければ他のソフトウェアがどうしているかなどを参考にするのもいいでしょう。


プログラムをABENDさせる?

ABENDマクロはプログラムの異常終了を行います。ABENDマクロはほとんどが定位置パラメーターです。1番目のパラメーターは完了コード(ABENDコード)を指定します。2番目がダンプを出力するかどうか、3番目がサブタスクがABENDマクロを発行する時、自タスクだけがABENDするのかジョブステップ全体をABENDさせるかの指定です。シングルタスクのプログラムではどのみちステップは終了します。

最初の例は完了コードU0001でABENDさせます。2番目の例は完了コードをレジスターに入れて指定しています。ABEND時にダンプの出力を行います。プログラムを実行するJCLにはSYSUDUMP,SYSABENDあるいはSYSMDUMP DD文の定義が必要です。ABENDマクロによるダンプ要求ではダンプの出力先データセットをあらかじめOPENしておく必要はありません。3番目の例はダンプは出力せずにジョブステップごと終了させます。ダンプを出力するならDUMP,STEPと指定できます。

ABENDコードは0?4095が指定でき、Unnnnの形式で表示されます。Sxxx形式のコードを指定することもできますが、MVSのABENDコードと混同するので特別な理由が無い限りシステムABENDコードは使わない方がいいでしょう。



プログラムをABENDさせる?

ABENDマクロを使わないで、プログラム割込みによる方法です。
システムプログラムではしばしばわざと誤った命令を実行してABENDさせる方法が採られます。最初の例は奇数レジスターを指定した除算です。DR R1,R1と書くのと同じですが、アセンブラーが構文チェックをするのでDC命令で命令コードを直接書き込みます。2番目の例はEX命令で自分自身を指します。どちらも意図的に行わない限り起き得ないABENDなので、「何かエラーを見つけてわざとそこでABENDさせたんだな」と言うことを伝えられます。
昔こう言った手法をがあることを知らない頃は「これ書いた奴ってバカじゃないの?」なんて思ったことがありますが、バカなのは私でした。

なお故意によるプログラム割込みでABENDさせる時は、S0C1やS0C4あるいはS0C7,S0C9と言った、本当のバグや誤ったデータによって起きるABENDと混同してしまうコードを使うのは避けましょう。

Filed in .基礎編

ファイル転送を行う(FTPクライアント)

By kamii - Last updated: 水曜日, 11月 19, 2008

FTPクライアント実行JCLサンプル(MVS)

メインフレームではFTPはサーバーとして利用されることが多いですが、FTPクライアントも利用できます。特にバッチのジョブ・ステップとして実行すれば、転送作業を自動化したり、他のステップの処理と連動させたりできますから、覚えれば便利な機能になります。メインフレーム←→PC間で利用する場合、相手側PCにはFTPサーバーが必要です。


FTPクライアント実行JCLサンプル(MSP)

MSPではFTPクライアントを使用するにはアトリビュート・データセットを作成しておく必要があります。このデータセットに接続先のホスト名(IPアドレス)とユーザーID・パスワードをあらかじめ登録しておかなければなりません。TSSセッションで直接使うならアトリビュート・データセットは不要だったかも知れません...


FTPクライアント実行JCLサンプル(VOS3)

VOS3のFTPクライアントのサンプルです。VOS3の方はMVSに近いもの(と言うよりは標準のFTPに)があります。

Filed in ありがたいサンプルJCL

ユーティリティ

By kamii - Last updated: 水曜日, 11月 19, 2008

MVS,MSPおよびVOS3では多くのユーティリティ・プログラムに互換があります。プログラム名は違っても機能、JCL、制御文などはまったく同じかほとんど同じと言っていいものが多いです。特に古くからある伝統的なユーティリティは元々がMVS互換のためかほとんど同じです。ディスクのバックアップなどに使用するユーティリティなどは後年になってそれぞれのメーカーから独自のものが出てきていますから同等ではあっても互換はありません。
同じ(互換)ユーティリティかどうかはMVSのユーティリティ・プログラム名で実行できるかどうかでおおよその見当がつきます。MVSのプログラム名の別名が付いていれば互換ユーティリティと考えていいでしょう。


Filed in OSの互換性

07.REXX 外部コマンド

By takao - Last updated: 水曜日, 11月 19, 2008
REXXから外部コマンドを発行する方法について、書きます。
もっとも乱暴な話をすると、REXXプログラムの中に外部コマンドを書くと実行されます。たとえば、
/* REXX */
STATUS
say RC

TSOのSTATUSコマンドが実行されると思います。ただし、暗黙の前提をフルに使っています。
暗黙の設定を順に説明します。STATUSは変数として値をもっていないので、’STATUS’という値をもちます。これはREXXコマンドにはないので、REXXは外部環境に渡します。外部環境がTSOであった場合、無事にSTATUSコマンドが実行されます。RCは外部コマンド実行後にリターン・コードが入る特別な変数名です。

変数の暗黙の値を利用するのは、わかりにくくなる原因なので、”STATUS”というように”で囲むことが強く推奨されています。

ここで外部環境とあっさり書きましたが、状況は簡単でないことも多いでしょう。次のように環境が重なっている場合が普通かと思います。
REXX
ISPF
TSO
…..
この層になっている環境において、どれに対してコマンドを渡すか明示しておいたほうが安心です。
そのためには、ADDRESSコマンドを使います。(とはいいながらも、ADDRESS以降にどの環境をどういう名前で指定するかは決まっているので、事前にマニュアルで調べることが必要です。)
たとえば、ISPFが動作している環境でISPFに対してコマンドを出す場合、
ADDRESS ISPEXEC ‘SELECT service’

MVSが提供しているサービスを利用する場合にも、ADDRESSを使います。
ADDRESS MVS command …..
というように指定します。
ここで、commandはこのプログラム内だけで使うスタックを定義する、NEWSTACK,QSTACK,DELSTACK,DROPSTACK, MAKEBUF,DRIPBUF,QBUF,QELEM)。 実行モードを制御するEXECUTIL, I/OサービスをしてくれるEXECIOなどがあります。

ここではとくに、I/OサービスのEXECIOをサンプルとしてみてみましょう。今までの勉強の確認にもなります。

/* REXX */
"ADDRESS TSO ALLOC DD(INDD) DA('SYS1.PARMLIB(IEASYS00)') SHR REUSE"
"ADDRESS MVS EXECIO * DISKR INDD (FINIS"
"ADDRESS TSO FREE DD(INDD)"

DO QUEUED()
 PARSE PULL record
 SAY record
END
EXIT

2行目は、TSO CLISTでおなじみのAllocateコマンドです。3行目は、MVSサービスでREXXに提供されているEXECIOです。*はレコードを全部読むという意味で、次のDISKRは読み取りを意味します。INDDはAllocateコマンドで設定したDD名です。FINISは読み終わったらファイルをクローズするという意味です。読み取られたレコードはすべてスタックにおかれています。
つまり、スタックにファイルを読み取りたかったら、このままの形式で(もちろんDD名だけは考慮が必要ですが)読み取れます。
4行目は、TSO CLISTでおなじみのFREEコマンドです。アロケートしたファイルを開放します。

次のDO~ENDはスタックにある限りループします。QUEUED()はスタックの大きさを返します。
スタックからデータを取りだすために、PULLし、データをrecorという変数にPARSEで割り当てます。SAYで表示することの繰り返しです。
単純ながらプログラムらしくなってきましたね。

次にEXECIOの別の使い方を紹介してみます。ここでは、ADDRESSは面倒なので省略します。多くの場合、うまく外部コマンドは見つかり実行されます。


/* REXX */
"ALLOC DD(INDD) DA('SYS1.PARMLIB(EIASYS00)') SHR REUSE"
"EXECIO * DISKR INDD (STEM rec. FINIS"
"FREE DD(INDD)"

DO i=1 TO rec.0
 SAY rec.i
END
EXIT

EXECIOにおいて、STEM rec. が加わってます。これで配列rec.にファイルが読み込まれます。
配列からデータを取り出すために、iというカウンターでループしてデータを取り出します。配列のrec.0には、要素数が入っています。

以上で基本的な外部コマンドの使い方を終わります。
Filed in REXX入門