DASD
DASD(Direct Access Storage Device):直接アクセス記憶装置
メインフレームの世界ではハードディスクのことを「DASD」とも言います。ダスドと読まれますが、英語圏の人にはダズディと言わないと通じないです。同じようなハードディスクを使っているのにPCの世界ではDASDという言葉はほとんど使われません。これには歴史的な経緯もあります。
かつて、直接アクセスができる記憶装置にはディスク装置の他にもいくつかの種類がありました。例えば磁気ドラム装置というのがあり、1960年代から70年代ぐらいまで使われていました。ドラムというのはその名の通り、バスドラ(大太鼓)みたいな記憶メディアがグルグルとぶん回り、回りに読み書きのための磁気ヘッドがついているものです。ディスクでは記録部分は円盤状でそれが回転するということでは似てましたが、大きく違うのがヘッドが動かずに固定されていることです。トラックの数だけヘッドがあると考えて下さい。ディスクの場合は目的のトラックをアクセスするためにヘッドが動きますが、ドラムではそれがないのでFixed Headとも言います。ディスクと違いアクセスアームが動かないので、同じ回転速度なら構造的には早いのですが、やがては半導体メモリーなどに置き換わりなくなっていきました。
そんなわけで、当時は直接アクセスできるデバイスはディスクだけとは限らなかったので、ディスク、ドラム、その他を総称してDASD(直接アクセス記憶装置)としたわけです。
現在では、直接アクセス記憶装置=ハードディスク装置となっているので、DASDはディスクの同義の意味で使われてます。しかしPCなどでは日常的に使われることはなく、メインフレーム特有の用語となってしまっています。
Comment from 野良猫
Time 2010年12月3日 at 00:02
TRACKの概念は今でもあって良いと思うのですが、今のDASDはひとつのDASDに複数のVOLUMEを作成できるようになっていますし、昔の何枚かのDISKで構成されているのであれば、CYLINDERの考えも分るのでが、現在では殆どDASDが1枚のDISKですからネ。
CYLINDERの考えはなくならないのですかネ。?